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2.移動平均線を理解しよう


移動平均線はアメリカのグランビルが考案した、…と書いている書籍などもありますが、グランビルは相場分析に使えることを広めたのであり、統計学の分野では以前から使われていたものです。
株価は時々刻々動いているもので、それだけを見ていると今後どのような展開になるかがわかりにくいもの。それを平均的に見てみるのが、移動平均線の考え方です。

移動平均とはある一定期間(5日、10日、13週、26週など)の株価の平均を計算したものです。

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計算方法を特段おぼえる必要はありませんが、たとえば図のような株価の遷移があった場合を考えてみましょう。
移動平均はある期間の平均値ですので図のように5日間の移動平均は、5日目に初めて計算できます。5日目の移動平均の値は1日目から5日目までの株価の平均となりますので、それを足して5で割ることになります。

(5日目の移動平均の値)={(1日目の株価:101円)+(2日目の株価:103円)+…+(5日目の株価:101円)}÷5=102(円)

同様に、6日目…9日目と計算していった結果が図の赤い線のグラフとなります。
上下に大きく揺れ動いていた株価が、なだらかな上昇を描くかたちに変わったのがわかるでしょう。これにより、株価の大まかなトレンドをつかむことができるのです。

移動平均線はチャート上に2種類(たとえば5日と10日の移動平均)を描くのが一般的です。期間の短いほうを「短期移動平均線」、長いほうを「長期(場合によって、中期)移動平均線」などと呼びます。
数本の移動平均線と実際の株価の動きを合わせて見ることで今後の動きを予想するわけです。

移動平均線は、それまでの株価の平均を計算したしたものですので、株価に比べると遅効性あります。上昇時なら株価の跡を追いかけるようにグラフが上向きになっていきます。
また、移動平均の期間の違いにも注意が必要です。相場の変化はまず、当然ですが短期のグラフに現れます。そして時を置いて、中期・長期移動平均線に現れてきます。

→次はトレンドラインについて見てみましょう


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