抱き線は、次の期間のローソク足が前の期間のローソク足を包み込むようなかたちになるパターンのことです。「つつみ線」「つつみ足」とも呼ばれます。
「陽線→陰線」の順番が下降トレンドへの転換、「陰線→陽線」の順番が上昇トレンドへの転換となります。前者を「陰の抱き線(陰線つつみ足)」、後者を「陽の抱き線(陽線つつみ足)」と呼ぶこともあります。
高値圏で陰の抱き線が出現すれば天井打ち、安値圏で陽の抱き線が出現すれば底打ちのサインとなります。
「高値圏」「安値圏」を強調しているのには意味があります。ぜひとも、最後までお読みください
このパターンも2つのローソク足を合成することで、単純化できます。
陰の抱き線は、長い上ヒゲ(トンカチ)に。一方、陽の抱き線は長い下ヒゲ(陽のカラカサ)になりました。
それぞれ、下降トレンドに移行、上昇トレンドに移行のサインですね。
さて、抱き線で注意しなくてはいけないのは、いわゆる「最後の抱き線」です。
これは恐ろしいことに、上記の説明と逆の解釈になります。
通常安値圏で出現し、上昇のサインとなる「陽の抱き線」が高値圏で出現した場合、強力な下降サインになります。
左図を見てもまだまだ上昇のトレンドに乗っているように見えます。しかし、1番目の小陰線に注目してみると、上昇が続いているのに売りが台頭してきているのです。
そして次の大陽線、抱きのかたちになっているので前期間よりも安く寄りついたことがわかります。つまり、ここで売りの勢力が強まったと読めるのです。しかも、大陽線であることから買いの勢力も一掃されたと考えます。
このサインは間違いやすいので気をつけましょう。